こんにちは、はじめです。

「教本とかハノンとかどうでもいい。好きな曲だけ弾きたい」

わかります。大人がピアノをやる動機は、ほぼ100%「あの曲が弾きたい」ですから。

で、好きな曲だけで上達できるのか。僕の答えはこうです。

できます。中級の入り口までは。

その先に進みたくなったときの話も含めて、正直に書きます。

好きな曲「だけ」戦法のメリット

モチベーションが枯れない

これが全てを上回る利点です。

ピアノの挫折原因の1位は、才能でも時間でもなく「つまらなくなった」です。好きな曲を弾いている限り、この最大の敵が現れません。続いてさえいれば、遅くても必ず上達します。

曲から基礎が逆流してくる

実は、曲を仕上げる過程で基礎は勝手に鍛えられます。

好きな曲にスケールの走句があれば、それを練習することがスケール練習になる。和音の連打があれば和音の練習になる。教本のように体系的ではありませんが、「必要な技術を必要なときに獲得する」実戦型の学習です。

僕の最初の数年はまさにこれでした。教本なし、弾きたい曲だけ。それで数十曲までは行けました。

好きな曲を最速で仕上げる手順

やみくもに頭から弾くのは非効率です。この順番でやってください。

  1. 原曲を聴き込む(歌えるレベルまで。ゴールのイメージがないと迷子になります)
  2. 自分に合う難易度のアレンジを選ぶ(背伸びしない。選び方
  3. 曲を4〜8小節のブロックに分割する
  4. 「一番難しいブロック」から着手する(サビや見せ場から。最難関が弾ければ残りは消化試合です)
  5. 片手ずつ→ゆっくり両手→原速の順で各ブロックを潰す
  6. 最後にブロックを連結して通す

特に4は効きます。頭から順にやると、曲の後半が万年未完成になります。難所から潰す。これだけで完成率が跳ね上がります。

「好きな曲だけ」の限界が来る瞬間

正直な話をします。

好きな曲だけで進むと、あるとき壁が来ます。僕の場合は、弾きたい曲のレベルが自分の指の力を大きく超えたときでした。

曲練習で拾える基礎は、その曲に出てくる技術だけです。体系的な穴(僕の場合は左手の独立性と読譜スピード)は、曲をいくら重ねても埋まりませんでした。

それで結局、遠回りに感じながらツェルニーやハノンを後から入れました。すると、あれだけ苦しかった曲がスッと弾けるようになった。基礎練習は、好きな曲を弾くための時短術だったんです。

おすすめのバランス

なので現在の僕の推奨は、

  • 練習時間の8割:好きな曲
  • 2割:基礎(ハノン、スケール、教本)

です。基礎はあくまで脇役。でもゼロにはしない。この8:2なら、モチベーションを保ちながら天井も上げられます。

基礎ゼロで始めて、壁を感じたら2割入れる。この順番でも全然遅くありません。

まとめ

  • 好きな曲だけで中級の入り口までは行ける。続くことが正義
  • 仕上げは「難所から潰す」ブロック練習で最速化
  • 壁が来たら基礎を2割だけ混ぜる。基礎は好きな曲のための時短術

1曲に集中する練習法は単曲特化の記事でさらに深掘りしています。